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[中学受験コラム]

2018年度 首都圏中学入試展望

2017/08/09

「激戦」必至の上位校・人気校を勝ち取る!

 首都圏の1都3県では私立・国立中学校の受験者数は「超激戦」といわれた2007年度がピークでした。リーマンショック(2008年)に端を発した社会の経済情勢や少子化などが響いて、2008年度以降には総受験者数が減り続けていたのです。しかし、それが2015年度に「減り止まり」となり、この2年間で私立・国立中の受験者数は約1000人増加して、2017年度には約4万6500人となりました。下がり気味だった私立・国立中の受験率も2015年度からアップに転じて、2017年度に15.9%に上昇しています。
 なお、公立中高一貫校の受検者を加えると、2017年度の総受験者数は約6万1900人で、中学受験率は約20%と推計され、「およそ5人に1人」が中学入試に臨みました。私立中を中心にして、「中学受験熱」が近年高まっているのは、その背景に大学入試改革があります。
 2021年度に「大学入学共通テスト(仮称)」が始まるなど、思考力・判断力・表現力を重視した大学入試改革が行われ、出題のほか合否選考を含め「全体像」が変わるといわれます。この新制度の大学入試に直面するのは、2015年度に中学受験をした現中3生以降であるため、大学入試への対応力が確かな私立中がいっそう支持されているのです。
 来春2018年度には小学校卒業者がかなり減少(約8200人減)しますが、再来の「中学受験ブーム」によって私立・国立中の総受験者数は2017年度と同程度か、若干増加すると予測されます。そのなかで、私立の難関・上位校はハイレベルな激戦が継続するでしょう。一方、人気の定着した公立一貫校も厳しい高倍率入試となるのは必至です。それらを突破するため、対策学習を着実に進めていきましょう。また受験校を慎重に選び、充分な併願パターンを設定することが欠かせません。そうして受験態勢を万全に整え、本番試験に挑んで「最高の歓び」=合格を掴み取ってください。

東京都内 私立・国公立中学校の入試

 首都圏(1都3県)では私立・国立中学校の総受験者数は2007年度の約5万2000人が最多であり、それ以降2015年度までゆるやかに減少していました。しかし、2017年度は前年から500人増の約4万6500人(推計)となり、「アップ」に転じています。一方、公立中高一貫校の受検者数は約1万5400人でした。私立・国立中と公立一貫校の受験者(私国立併願者を除く)を合わせると中学受験率は約20%と推計され、首都圏の小6生は「およそ5人に1人」が受験している状況です。私立・国立中受験率(私立が主体)は2014年度に「下げ止まり」となり、2015年度から3年連続で上昇。2017年度には15.9%(前年度15.5%)に上がりました。
 このように私立中の人気が上向いているのは、2021年度の大学入試改革への不安感が影響しています。同年度に現在の大学入試センター試験を引き継いだ「大学入試共通テスト(仮称)」が開始され、これに記述式を導入(国語・数学)、また英語は4技能(読む・書く・聴く・話す)を測るため新たに民間の英語試験を採用。私立大入試の合否選考の「あり方」も変わるといわれます。こうした新制度の大学入試に現中3生以降が臨むのです。そのため、「大学入試改革にしっかり対応してくれる私立中へ」と望むご家庭が増えているようです。また、新制度の大学入試がまだ「未知数」であることから、これを避けようと「私立中の大学付属校へ」と流れる動きも出ています。

 まず、男子御三家クラスで2017年度に受験者が前年に比べて増えたのは53人増の麻布(894人→947人)、開成(11人増)でした。麻布では倍率2.3倍→2.5倍に上がり、開成は前年から横ばいの2.9倍に。
 駒場東邦は受験者が75人減(589人→514人)。武蔵もやや減りました(13人減)。駒場東邦の倍率は2.2倍→1.9倍にダウン。武蔵も3.2倍→3.1倍とわずかに低下しました。
 2017年度に、女子御三家では雙葉の受験者が7人増え(345人→352人)、桜蔭は22人減り(523人→501人)、女子学院も21人減(673人→652人)。倍率は、雙葉3.0倍、桜蔭1.9倍と両校はほぼ前年並みで、女子学院では2.5倍→2.3倍とやや下がっています。レベルで御三家と肩を並べる豊島岡女子の1回では受験者10人減(1009人→999人)、倍率は前年から横ばいの2.5倍に。2、3回も受験者減(2回24人減、3回18人減)ですが、2,3回ともに8.4倍と高倍率が続き、2018年度も激戦傾向は変わらないでしょう。
 2017年度に大学付属校のなかでトップレベルの慶應中等部は男子枠の受験者が121人減(801人→680人)、女子枠は27人増(320人→347人)で倍率は男子枠5.2倍→4.3倍、女子枠5.5倍→6.2倍となりました。早稲田実業の受験者男子枠3人減、女子枠4人増。ただ合格者数の調整で、男子枠の倍率は3.0倍→3.2倍に上がり、女子枠は3.6倍→3.5倍と若干ダウンしました。

 都内の国立大付属校では例年2月3日に入試が行われます。そのなかで最上位校の筑波大附属駒場や、筑波大附属、お茶の水女子大附属(女子枠)などは模試の偏差値で「高値安定」です。ただ、国立中の受験規模はひと頃に比べて全体的に縮小しています。2017年度には筑波大付属(45人増)、東京学芸大附属国際のA方式(34人増)、東京学芸大附属世田谷の男子枠(7人増)で受験者が増えた程度で、これら以外は減少が目立ちました。
 都内の私立中入試は2月1日に開始され、3日以降になると試験を行う学校や定員が少なめになり、5日ごろでほぼ終了します。最近、都内入試では「短期決戦化」傾向が指摘されています。1日、2日の「前半戦」で合格を取れたら、受験をやめて3日以降の試験は受けない生徒が多くなっているのです。3日以降の「後半戦」は、とくに上位校では倍率や合格レベルが高くなりがちで、そうした危険を避けるため、「できるだけ1日、2日で」と考えるご家庭も少なくありません。たしかに、3日以降は「激戦校」が多いものの、前年に比べて緩和するケースもみられます。1月中や2月の「前半戦」(1日、2日)で合格を確保することは鉄則となりますが、「後半戦」もうまく活用したいものです。3日以降に本命校以上のチャレンジ校を狙うといった受験プランも考えておくのがよいでしょう。

埼玉県内私立・公立中学校の入試

 埼玉県の私立中入試は、最近「活況」が定着しており、昔に比べると様変わりといえる状況です。全体の応募状況をみると、それは明らかです。県内私立中の総応募者数は2000年度からぐんぐん増えて2003年度に約3万人に拡大し、2005年度からは4万人の大台が10数年も続いているのです。(2017年度は約4万2500人)
 2000年度以降に難関校の立教新座、浦和明の星をはじめ、多くの人気校、有力校などがラッシュのように新設され、現在、県内の私立中は30校にまで増加しました。このように県内の「選択肢」が急速に多くなり、おのずと埼玉の中学受験熱がぐっと高まったのです。また電車の交通の便が良くなったこともあって、東京など県外からの「試し受験」も大規模化しています。こうした埼玉入試の「活況」のなかで、埼玉の受験生は埼玉校を第1志望としたり、県内中心の受験パターンで臨むという生徒もかなり増えてきました。県内入試で注意したいのは、昔に比べて「合格レベル」が全体的に上昇していることです。そしてもう1つは、「入試日程」です。学校数が多くなり、その大半は1月中に試験を2回、3回・・・と行うため、埼玉の入試カレンダーでは同じ日に複数の学校が重なりやすくなりました。したがって、受験候補校の試験日程や、合格レベルなどをしっかり把握したうえで、よく考えて県内の受験パターンを慎重に決定するようにしましょう。

 ここ数年、県内では栄東がまさに「台風の目」となっています。2017年度は5回(1月中は4回)の試験を行い、合計の受験者は9441人(前年比752人増)にのぼりました。全国でも最多のマンモス入試が続いています。なかでも、A日程(1月10日)は超大規模入試で、この受験者は5832人。前年より838人増ですが、合格者が多めに出され倍率は横ばいの1.3倍になりました。
 県内私立の中で栄東と東大合格者数トップを争っているのが開智です(2016・2017年春は栄東27人→15人、開智17人→18人)。開智では、2017年度は4回の試験を実施。特待・特進選抜の「先端A(1月11日)は前年に比べて受験者が35人減少(1061人→1026人)、この倍率は1.8倍→1.7倍と若干下がりました。
 女子校では、難関、上位レベルの浦和明の星、淑徳与野はともに1回の倍率は最近2倍前後で推移しています。2017年度は浦和明の星1回(1月14日)では受験者4人減(1899人→1895人)。合格者が多めに出され倍率は2.0倍→1.9倍と若干下がりました。淑徳与野は1回(1月13日)は受験者5人減(1275人→1270人)。倍率は横ばいの1.8倍となっています。
 県内のトップ男子校・立教新座の1回(1月25日)は、受験者の減少傾向にあったのが2016年度に急増に転じましたが、2017年度には28人減(1562人→1534人)。倍率は2.1倍→2.0倍とわずかにダウンしました。

 埼玉県内には公立中高一貫校が2校あり、両校とも1月中に試験を行っています。県立伊奈学園中学校(2003年度設置)では、例年1次試験の「作文」は記述式のテストです。2次試験では面接を実施。2017年度は1次からの倍率は5.0倍(前年5.3倍)でした。事前抽選の廃止(2013年度)にともない、合格者のレベルは以前よりぐっと高くなっており、「作文」の出題内容も明らかな難化の傾向にあります。4教科の学力を高めるとともに、充分な「記述力」を身につけて合格を勝ち取りましょう。
 さいたま市立浦和中学校(2007年度設置)では、開校2年目から受検者の減少が続いていましたが、2017年度はようやく増加(37人増)に転じて倍率6.1倍(前年5.6倍)に上がっています。同校の試験(適性検査)は開校以来、問題の量が多いことが難題になっています。「私立型」の4科対策に取り組み、文章の読み取りや問題を処理するスピードも速めていくことが「合格点」への鉄則です。


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